毎晩寝る前に少しずつ読み進めてきた The White Tiger が、終わりに近づいてきました。昨日、片道1時間半の場所まで電車で行く用事があり、電車の中と、行った先でも読む時間があったので、一気に読み進めることができました。

The White Tiger の主人公はインドの貧しい村の出身で、金持ちの家の運転手兼使用人になります。・・・と書くと簡単そうですが、運転を習って運転手になるというだけでも、非常に多くのハードルを乗り越えなければなりません。

インドは貧富の差が激しいことや、汚職が横行していることや、古い階級制度のカーストの影響が今でも残っていること、言葉や宗教が異なるいろんな民族が住んでいることなどは、普段は情報としては知っていても、あまり自分には関係ないし、これを読み始めるまでは、ほとんど想像することもありませんでした。それが、主人公に感情移入して読み進めていくなかで、これでもかというぐらいに強く意識させられて、暗い気持ちにもなり、憤りも感じました。

それでもどんどん読み進められるのは、主人公が雇い主を殺すことが早い段階から分かっていて、それをいつ、どのようにするのかというスリルがあるからです。読み進めさせる仕掛けを用意しておいて、その過程でインドの現状を繰り返し鮮明に読者の心に植え付けていくあたりは、さすがに賞を取った小説だけのことはあるなあと感じています。

後半は、いくつか出てきた分からない単語も調べないまま一気に読み進めましたが、中ほどあたりで調べた単語には、鶏や小動物を入れる小屋おりかごという意味の coop(発音はクープ)や、vitiligo=「白斑」(皮膚病の一種)などがありました。

以下、コウビルド英英辞典 から引用します。

1. A coop is a cage where you keep small animals or birds such as chickens and rabbits.

2. If you say that someone has flown the coop, you mean that they have left a place or situation that limits their freedom.

上の 2 は、fly the coop というイディオムの説明です。英和辞典には「脱獄する」「逃亡する」「ずらかる」とありました。ただ、The White Tiger を読み進めてきた今、この説明を見ると、「自由を制限する場所や状況から抜け出すこと」というところが、まさにこの小説の筋書きそのものなので、妙に感慨深いです。
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Tag:本.TheWhiteTiger


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